こんにちは、八木です。クリニックの新築工事でレントゲン室を造りましたので、今日はレントゲン室の造り方をご紹介いたします。

レントゲン室を造るにあたって、求められることは放射線が区画外に漏れださないことです。そのために放射線を遮断する鉛ボードという建材を使用します。今回の案件では1.5mmの鉛の付いた鉛ボードと3.0mmの鉛の付いた鉛ボードを使用しました。

レントゲン室の外側から見た状態

このように石膏ボードの裏面に鉛板が貼ってあるものを使用します。石膏ボードのジョイント部分には鉛テープを、同様に配線などの開口部には鉛板を貼り付けて、放射線の漏洩を防ぎます。

レントゲン室の中を確認するための操作窓

今回の案件では壁に操作窓を取り付ける設計になっていますので、壁を開口し鉛入りガラスを取り付けました。窓枠はあえて設けず合板を巻き込むようにしています。レントゲン室の外側は通常の合板ですが、内側には鉛入り合板を使用しています。

ドアも鉛入り、ドアの枠にも鉛を施しています

鉄扉の場合は鉛入りの製品が有りますから簡単ですが、今回は木製の建具と木枠の組み合わせだったので、枠の中にどのように鉛を仕込むかに頭を使いました(笑)

このようにレントゲン室には鉛が張り巡らされています。レントゲン室の上の階に部屋があったり、下の階に部屋がある場合は、天井や床にも鉛入りの素材が必要です。